8ヶ月半になった頃の事でした。
発達も問題なく順調に成長していたのですが、ある日の湯上り、ベビーマッサージをしていると右足の付け根に何か違和感があって、
よく触ってみると1センチ程のしこりがありました。
素人考えでしこりと言えばガンなどの病気がよぎり、頭が真っ白になりました。
発熱や機嫌の悪さはなかったものの、ガンではないかと思うといてもたってもいられず、
翌日あわてて小児科のある大きな総合病院へ行きました。
小児内科でエコー検査と採血検査をしたところ、ガンではなくリンパ節炎と言われました。
細菌やウイルスの感染でなる事があり、たまにある事でそれほど心配はないと言われて1週間様子を見ることになり、
炎症を抑える飲み薬を処方して頂きました。
飲み薬以外は特に生活に制限はなく、本人もいつも通り元気で、特に痛みや痒みを訴えるようにぐずることはありませんでした。
すぐ治るだろうと私もホッとしていました。
翌週再び病院を訪れましたが、腫れはあまり改善はされておらず、また同じ薬を処方されて1週間様子を見ました。
薬を飲み始めて2週間経ってもやはり腫れはひかず、先生は中で膿んだ物がたまっており、
針をさして中の物をださなければならないかもしれないと言われました。
あまり長く飲みすぎても良くないので薬を一旦止めましょうという事になり、
薬を飲まずに更に1週間が過ぎた頃、腫れは2センチ程に大きくなっていました。
初診から24日目、これはもう針で出すしかないと言われ、同じ病院の小児外科にまわされました。
これは大きくなってしまったねと言われ、看護婦さんが太い針を持って来たので思わずぎょっとしましたが、
手早くやるからねと落ち着いた様子で言われ、子供を足を抑えるのを手伝いました。
腫れに針を刺すと当然子供は大きな声で泣き出し暴れますが、先生は躊躇いなく腫れをぎゅっと絞りました。
針をさした部分から膿んだものがどんどんと出てきて、それを看護婦さんが脱脂綿で次々に拭いていました。
あまりの光景に固まりつつ見ていましたが、やっと終わって処置が済むと、腫れはずいぶん小さくなっていました。
腫れが大きかった為、今後成長しても痕が残るかもしれないといわれましたが、
足の付け根だし、男の子という事もあってそれはさほど気になりませんでした。
まだ膿みが出てくるかもしれないからとガーゼをあててもらい、また腫れてくる場合もあるけど、
とりあえず1週間様子を見ましょうと、飲み薬などもなく帰宅しました。
治療後すぐはまだぐずぐずと泣いていましたが、泣き止んだ後はいつも通り元気な様子でした。
発熱や食欲が落ちる様子もなく、はいはいも普段通りしていました。
2日後もう一度病院に行き、小児内科で診てもらいましたがまだ腫れは完全にひいておらず、
しかし大きくもなっていなかったのでさらに2週間様子を見ることになりました。
その後も2週間おきに病院に行き、経過観察をしましたが、腫れは徐々に小さくなっていき、
初診から2ヶ月後、ようやく完治して病院通いが終了しました。
それから4年たちましたが再発する事は一度もありませんでした。
残るかもしれないと言われた傷跡は、確かに2センチほど何かくしゃっとしたような痕が残りましたが、
変色もなく、プールや温泉でも目立つような事はありません。
リンパ節炎は誰でもなる可能性がある病気で、これといって珍しいものではありません。
しかししこりができると誰でもガンを疑って恐怖してしまうと思います。
まして自分の子供なら尚更です。
大人なら違和感を感じたりもするのでしょうが、小さな子供はそれを訴える事は難しいと思います。
私は今回ベビーマッサージをする事で病気に気づきました。
子供の身体を毎日よく触ったりなどして観察する事が、病気の早期発見に繋がるのだと思います。
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